日本人の「魂」を破壊


「精神的武装解除」の当然の成り行きとして、マッカーサーは日本政府による神道の支持を廃止した。天皇大権を支える精神文化の基盤を打ち砕くためである。

マッカーサーが容赦なく攻撃したのは、「家柄、血統、あるいは特別の生まれを理由に、日本の天皇が他国家の首長より優位にあるという説」である。

輝かしい過去が葬り去られ、天皇大権が抹殺されれば、日本は再び強力な国家になることは出来ない、と恐れた日本政府は、抵抗したいと思っていたが、マッカーサーが怖くて動けない。

ビショップはそのような日本を感じ取り、アチソンとバーンズ国務長官に「日本を『強力』な国家として将来再建したいという願望と決意が現在、日本で強く脈づいております」と報告した。

日本の保守派たちは、アメリカが日本文化と日本国家の「魂」を破壊することに心の底で強い憤りを感じている、と国務省の情報調査課(Office of Intelligence Research)も察しており、「日本の指導者は占領軍による数々の改革に反対し......吉田内閣は、これらの改革を止めるのは無理としても、その影響を食い止めようとした」と述べた。

日本側の抵抗でたじろぐマッカーサーではない。より攻撃的になった。

神道を恐れたGHQ


1946年11月1日、マッカーサーは文部省と内務省に、「戦歿者追悼式を禁止せよ」との共同通達を学校関係者や政治団体に出させた。

さらに、11月6日、信仰の自由を犯す者(キリスト教を迫害した日本人たち)を罰し、隣組が金を集めて神社に寄付することを禁止させるよう、日本政府に命令した。

日本政府にも神社に財源的援助をしてはならぬと命じた。アメリカ軍政局(第8軍が日本に駐留)も日本人の戦歿者追悼式を全て禁止するとの指令を出した。


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平成日本は、占領軍が1946年に出した命令に今でも従っているのだろうか。

マッカーサーが神道を激しく攻撃したのは、天皇制と神道の起源は実質的には同一のものであり、天皇が神道の祭式の対象であるという理由である。「神道への反対は国賊だ、と決めつけた陰険なイデオロギーの圧制から、日本国民を解放するためである」と言った。

しかし、GHQは、神道の隠れた力について強い関心を示した。神道にこそ日本の凄まじい戦闘精神を駆り立てた神秘的な力があると信じたからだ。GHQの民間情報教育局(CIE)の宗教部は、神道を広範に調査し、分厚い報告書を幾つも作成した。