マッカーサーの誤算


あの沖縄での死闘、第2次世界大戦の中で最も激烈な闘いであった沖縄から、日本人、11万~20万人戦死、アメリカ兵4万9151名戦死の沖縄から、ちょうど丸5年である。

日本国内での「レッドパージ」とは、マッカーサーが自分の膝元で共産主義が芽を吹き、蔓るわけがないと楽観していた「読み」が外れた時の付けだったのだ。

マッカーサーは、「知能も文化も非常に劣っている日本国民」を適当に励まし、「主権」を与えれば、我々日本人は彼の思う通りの「道」を歩むと考えていたのだ。

鎖国状態にあった「占領下日本」では、彼の思惑や思い付きは誰の反対も受けることなく、日本の法律として通った。



乱気流のアジア情勢


ところが、海の向こうでは、毛沢東が中国大陸を乗っ取り、満洲をも征服し、ソ連は東ヨーロッパ全土を共産化し、ベルリン封鎖を強行し、原爆をも成功させ、アジアに進出し、北朝鮮を武装した。

日本を完全に非武装化し、「自衛のためでも武力は禁止」と憲法に書き込んだマッカーサーは、このひ弱い日本を自分の輝かしい業績と誇っていたのだが、共産主義が彼の偉業を脅かし、共産主義の悪行が彼の「読み」の甘さを暴露した。



9条「新解釈」


自分の「誤り」を隠しながら、その誤りをなおそうとする焦りに駆られ、マッカーサーは妥協なしの「赤狩り」を行ない、ついに憲法第9条の「新解釈」をしなければならないほど追い込まれた。

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「朝鮮戦争は神より、私、老兵に与えられた最後の闘いである」と神に感謝したのは、まさに、彼の本音であった。

「神に救われた」と思っていたのだ。