地獄絵図


マッカーサーがたびたび口に出していた、共産主義に対する最悪の懸念は、朝鮮戦争という地獄絵の現実となった。

彼は、悪霊を恐れるかのように共産主義を恐れていた。あらゆるところに、その陰険な影を見た。その影は次第に大きくなり、純真な人々を食い物にして、恐ろしいものに変化していった。

一夜にして共産主義者が、民主主義の幼児、自分が手塩にかけて育てあげてきた日本を誘拐し、人質にするのではないかと警戒していた。


天使 vs. 悪魔



彼は、自分の「偉業・日本」を護るためには、共産主義者という略奪者どもを抹殺しなければならないと思っていた。この戦争は、天使と悪魔が死を賭けた宗教戦争であった。


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この「宗教戦争」観は、マッカーサーがトルーマンに解任された後、1951年5月4日、アメリカ上院軍事・外交両委員会の合同公聴会で、J・W・フルブライト上院議員とかわした喧嘩腰の質疑応答にはっきりと現われている(「フルブライト奨学金」のフルブライト)。

フルブライト 「私には、あなたが銃を持って共産主義と戦っているように思える。共産主義は一種の罪のようなものだ。私たちはみな罪に反対だ。しかし、武器をもってこの罪と戦ってはいけない。共産主義は一つの概念である。私たちを本当に心配させるのは、みんなが銃を撃ち始めた時だ」

マッカーサー 「私は、あらゆる武器でこの罪と戦うべきだと思う。我々は、現在、武器を使って共産主義と戦っているのだ」

罪深い北朝鮮は、この戦争には準備万全であった。