12歳の少年


しかし、帰国したマッカーサーが、世界中が注目していた5月3日から始まった議会の公聴会で「日本人は12歳の少年」ぐらいの知的成長であると言明したため、この神社設立の意気込みは、「神」に裏切られた怒りと軽率な憧れに対する赤恥に耐えられず、一夜にして消えた。

皮肉なことに、このような神社建立は、マッカーサー自身の教えに反するものであった。

彼は「現人神」の罪悪について日本人に延々と説教していたのである。

天皇陛下にさえ天から降りるよう命令した。

彼の説教は、日本国民だけに使われたものであったのだろう。


マッカーサー記念館


バージニア州ノーフォークに建設された美しく威厳のあるマッカーサー記念館では、訪問者に彼の華々しい経歴を折り込んだ短い映画を上映し、男性の語り手が低い声で、「今、訪問者は、『国立神社』("national shrine")の中にいる」と告げる。

記念館の正面玄関には、マッカーサーの雄々しい銅像が建っている。

記念館内の中心部は、円形に掘り抜かれ、そこにマッカーサーが荘厳な黒い大理石の柩の中に眠っている。

同じような大理石の空の柩がその側に置いてある。ジーン夫人用のものである。


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マッカーサー記念館


ジーン夫人


私は、ジーン夫人に二度お会いし、言葉を交わした。

最初の時は、このマッカーサー記念館で「日本占領・シンポジウム」が開催された時だ。「私の元帥について素晴らしい本を書かれたそうですね」とジーン夫人は私に言われた。

「My General」という言葉を使われた。

ジーン夫人は2000年1月22日、ニューヨーク・マンハッタンで亡くなられた。101歳であった。