blog28.jpgFrom:岡崎 匡史
研究室より

アーカイブス(Archives)という言葉は、日本で広く知れ渡っているとはいえません。
アーキビスト(Archivist)となると、さらに認知度は低くなります。

アーカイブスは図書館のようなもので、アーキビストは司書かなと、ざっくり理解されています。


アーカイブスと図書館


アーカイブスと図書館の大きな違いは何か?

それは、保存している史料の性質が異なっていることです。

図書館におさめられている書籍は、出版社を通して公刊されたものです。

その一方で、アーカイブスに保管されている史料は未刊です。市場には流通していません。
図書館にある本は、本屋やアマゾンにもおいてありますし、他の図書館でも入手可能です。

しかし、アーカイブスにある史料は、誰でも入手できるものではありません。

つまり、一点物なのです。だから、史料の価値が高い。

図書館の書籍のなかには、時間が経つと破棄されるものもありますが、アーカイヴスの史料は半永久的に保管されます。図書館に入れば、誰でも探している本を自由に手に取り、貸出ができます。

ですが、アーカイブスの書庫へ自由に出入りすることは出来ません。
アーキビストに読みたい史料を伝えて、運んできてもらいます。

ページの列び順の逸脱や他の史料と混在を避けるために、一つの史料箱しか机の上に置いてはいけません。

当然、貸し出し不可。
コピーなら大部分のアーカイブアスで許されてます。

アーキビストの地位


アメリカでは、アーキビストの地位は高く、社会的に認知されております。

特化した知識と力量が求められるので、大学院で専門的に「図書館学」を学びます。
人類の貴重な史料を保管し、後生にわたって伝える重要な職業です。

研究者もアーキビストの手助けやアドバイスがなければ、研究がおぼつかない。
研究者よりも史料に精通しているのが、アーキビストです。

図書館とアーカイブスには違いがあれど、共通のミッションを掲げています。

それは、 重要な資料を保存し、誰でも知識にアクセスできるようにする。
そしてなによりも、先人の残した遺産を次世代のために伝えることです。


ー岡崎 匡史
PS. 以下の文献を参考にしました。
Gregory S. Hunter. 2003. Developing and Maintaining Practical Archives. New York: Neal-Schuman Publishers, Inc.