米国頼みのニッポン


ニューヨークの悲劇でアメリカが一層戦闘的になった。アメリカに対抗できる国はいない。むしろ富と国威のおこぼれをいただこうと、数多くの国々がアメリカの膝元でご機嫌を伺っているのが現状である。イギリスも日本もご機嫌を伺っている。

もしも、アメリカの繁栄が続かず長期不況に陥ったら、喘いでいる日本経済は目もあてられない惨状となり、「リストラ」や「公的資金投入」どころの話ではなくなる。働き盛りの男が失業に追い込まれ、年間三万人以上も自殺する日本は、国家非常事態を宣言すべきなのだ。


shutterstock_1108945703.jpg


肥大化する公僕たち


この異常が政治問題になることもなく、政治家たちは「改革」を公約にしながらも、密室で派閥闘争に没頭し、現状維持の利権にしがみついている。官僚も省庁の利権にしがみつき、特殊法人と呼ばれる外郭団体を城壁のように作り上げ、自分たちの領域に誰も寄せ付けない。

日本はお上・公僕が太り、傲慢になり、その息苦しい重さを国民が支えるという逆三角形の不安定な社会になっている。底辺が弱い国は、いざ崩れ出すとその速度は速い。平成日本は、世界の変動を感知せず、自滅の憂き目を見た徳川末期の兆候を現してきた。


経済の奴隷


アメリカの好景気を支えていたのは、個人消費者である。米国内総生産の八〇%を占めている消費者たちが、輸出専門国日本からの高い輸入品を買わなくなった時、いや金がなくなり買えなくなった時、日本の鮮血絵巻が始まる。

一ドル=八〇円、一〇〇円、二〇〇円でびくつく日本経済は、ドル経済の奴隸である。アメリカは日本を好き勝手に扱える。




西鋭夫著『日米魂力戦』

おわりに -4