開国


日本の江戸時代の鎖国を、武力でやめさせたのはアメリカだ。ペリーによって日米和親条約が、ハリスによって日米修好通商条約が締結された。明治維新以来、アメリカと日本の関係は非常に親密である。仲が良いと言っているのではない。ケンカばかりしているとも言っていない。良い意味と悪い意味で「親密」なのだ。


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浦賀に来航したペリー提督(中央)ら


あの大惨事、あの熾烈なアジア・太平洋戦争で国運をかけて戦い、互いの両親、兄弟、姉妹、恋人を殺し合って、初めて相手がわかり始めたのだ。無条件降伏した日本は、勝者アメリカに7年間占領された。


日本精神の抹殺


勝つことを知っていたアメリカは、日本人と、日本の社会、文化、宗教、教育、政治経済、そして憲法まで、終戦になる前から徹底的に研究調査を行い、占領中にアメリカの国益、アメリカの世界制覇にそぐわないものは日本人の精神文化から抹殺した。そして敗戦国日本に「日本国民一億」の総懺悔をさせた。

アメリカの日本占領は、アメリカを「日本通」にするのに役だった。

日本はその反面、アメリカについてなんらの「知識」をも得ることはなかった。日本がアメリカについて得たものといえば、アメリカにとって都合の良い断片的な、表面的な「知識」だ。


属国教育


深い伝統文化と長い歴史を持つ日本を嫌いになれ、恥ずかしいと思え、「日本的」とは劣悪、下品、低能、野蛮、残酷の代名詞であると教えろ、とアメリカは命令を下した。国歌「君が代」は戦争へのマーチング・ソングであり、国旗「日の丸」は日本帝国の侵略戦争のシンボルであるので、歌うな、掲げるなと命令した。

「日本史」も「世界史」も、アメリカから見た歴史を教えろ、とした。すなわち、今までの(1945年までの)日本の国の歩みはすべて「悪」である、とアメリカは断言した。驚くなかれ、文部省は全国の小・中・高・大学にそのような教育をせよと訓令し、国を挙げて、アメリカへの「属国教育」をし始めたのだ。

そのような売国教育に反対すると、「右翼」とか「極右」とかのレッテルをはられ、黙れと言われる。国を愛することに右も左もあるまい。




西鋭夫著『富国弱民ニッポン』

第1章 富国日本の現状−1