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From: 岡崎 匡史
研究室より

1941(昭和16)年12月8日(日本時間)、日本帝国はハワイにあるアメリカ海軍太平洋艦隊の基地を急襲した。

「アリゾナ」「オクラホマ」「ウエストヴァージニア」など多数の戦艦を沈没させ、340を超える航空機も損失させた。

現在でも、真珠湾(パールハーバー)には、沈没した戦艦アリゾナの残骸が海中に残されており、その上をまたぐように白い記念碑がある。

アリゾナ記念館


記念碑の壁には、戦艦アリゾナで命を失った1177人の兵士の名が刻まれている。アメリカ人の兵士が眠る「聖地」だ。

日本人観光客は、アリゾナ記念館を「平和の記念碑」と見なしがちである。

しかし、アメリカ人にとっては、「国家のために死んでいった勇敢な兵士」を追悼する悲しみの記念碑と見る。

戦争で勇敢に死んでいった兵士たちの死を無駄にしない。そのためにも、「国家防衛の大切さを忘れない」と決意し、愛国心を高める神聖な場である。

平和教育


アメリカでは「真珠湾」を平和教育に利用するという発想がない。真珠湾は、国家の防衛の重要さを再認識する施設である。兵士として国に奉仕することの意義を語るのがアメリカである。

その一方で、日本の学校教育では、戦争を取り上げることは「平和教育」の一環であると考えてしまう。戦争を学ぶことで反省を促し、平和の大切さを強調するという姿勢である。

毎年130万人以上もの日本人がハワイを訪れ、天国かと思うほど美しいワイキキは日本人で溢れかえっている。

だが、真珠湾に行く日本人は少ない。

パールハーバーを訪れて、日米の戦没者に対する違いを実感してみてはどうだろうか。


ー岡崎 匡史

PS. 以下の文献を参考にしました。
矢口祐人、森茂岳雄、中山京子編『真珠湾を語る―歴史・記憶・教育』(東京大学出版会、2011年)