特殊なレトリック

「外圧」という日本語がある。アメリカ政府の要人たちがよく使うので、英語になりつつある言葉だ(アメリカのメジャー・リーグで使われ出した「サンシン!」と同じぐらいよく知られている)。


「外圧」とは、日本の国内政治にどっさり覆いかぶさってくるアメリカの内政干渉のことを言う(他の国も外圧をかけてくるが、アメリカの圧力が外圧だ)。この「外圧」という言葉を喜んでクチバシル日本の政治家や官僚が大勢いる。


政治家たちは、自分たちがすれば「人気」が落ちるかもしれない政策(例えば日本の市場開放や規制廃止)をアメリカの「外圧」にさせ、アメリカの猛烈な「外圧」だから仕方がないと逃げる。


日本人の政治観

誇りと根性のない政治家は、いないほうが国のために良い。日本国民も我慢の限界に来ているのだろう。


それゆえ、青島東京都知事が「公約」を1つ守っただけで日本国民は驚いた。国民は、それほど政治家は約束を実行しないと思っている。


アメリカは当然この日本事情を知っており、もう何十年も同じことを繰り返しているので、あたかも、事前に予行演習がなされているかのごとく、日本に「外圧」をかけ、アメリカの国益を達成する。


愛想を尽かす同盟国

日本政府もわざと何もせず、アメリカからの外圧を待ち望んでいるかのようだ。

74f.jpg

だが、アメリカもウンザリしている。日本の政治家の根無し草のような信念のなさにあきれ果てている。クリントン大統領はすでに5人目の首相(橋本龍太郎)を相手にしているのだ。


互いに「親交」を深める機会も時間もない。アメリカは日本に不信感を募らせるだけだ。





西鋭夫著『富国弱民ニッポン』
第4章 富国日本の現状−5