blog124.jpgFrom: 岡崎 匡史
研究室より

日本は第二次世界大戦で中国大陸や東南アジア各国に戦線を広げ、600万人を超える日本兵が戦地で戦っていた。


敗戦を知らされた兵士たちは武装解除をして、故国を目指し帰還を始める。

復員兵たちは、痩せこけ、密集した船上で劣悪な環境の中で生活し、日本の土を踏むことだけを渇望していた。

伝染病対策


GHQとっても、復員者対策は火急の課題だ。受入体制を整えなくてはならない。

治安の維持だけでなく、伝染病の蔓延を防ぐことが不可欠だ。なぜなら、復員兵が家路を求めている間に、コレラやマラリアなどの猛毒ウィルスが日本国中に撒き散らされてしまうからだ。

占領を円滑に行うために、日本に駐留しているアメリカ兵を伝染病の脅威から守る必要もある。


DDT散布


検問所が、呉・博多・舞鶴・函館・門司・浦賀・鹿児島・仙崎・下関に設立された。

船が到着すると、GHQの検疫官は直ちに船内の衛生状態の調査を行った。もし、船内で伝染病が蔓延していたら、船上隔離の処置をする。問題がなければ入港が許可され、復員兵は上陸を許された。

日本の土を踏んだ者たちは、荷物の税関検査を受け、検診所でDDT撒布と身体検査を受ける。健康な者は、入浴して長い旅路の汚れと垢を落とした後に予防接種を打たれた。


ー岡崎 匡史

PS. 以下の文献を参考にしました。
・GHQ/SCAP『GHQ日本占領史 第22巻 公衆衛生』(日本図書センター、1996年)
・クロフォード・F・サムス『GHQサムス准将の改革』(桐書房、2007年)
・厚生省公衆衛生局編『検疫制度百年史』(ぎょうせい、1980年)