安保「再定義」の意図

アメリカは、日本が安心して経済活動を続けられるのは、アメリカが日本の周りを巡回してやっているからだと知っている。


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その見返りとして、アメリカにもっと日本市場でモノを売らせろと要求してきた時、日本はよい返事をしないので、それでは日米安保を「再定義」してはどうかと脅しをかけてきた。「再定義」とは日本が不安になり、おどおどするくらい、アメリカが日本の防衛のお手伝いをしないということである。


安保「再定義」の意図は、アメリカでの軍事予算の縮小にかんがみて、日本からもっとカネを巻き上げ、極東、東南アジアにおいて、アメリカ軍(10万人)の兵力が減ることのないようにすることである。


米軍駐留の真意

世界最大の借金国アメリカが世界一の黒字国日本の防衛をしているので、在日アメリカ軍駐留経費を全額出せということだ。今現在、日本は4757億円、アメリカ軍経費の70%を支払っている。


もっと怖い真の意図は、強力なアメリカ軍をアジア全土に駐留させると同時に、「安保」を日本に押し付けることにより、日本が独自の、独立した、自主防衛軍事力を持たないようにすることだ。


日本が独自の国防軍をつくり上げると、アメリカはアジアでわが物顔に振る舞えなくなる。アメリカの国益、すなわちアジア市場の独占達成が不可能となる。一大事である。


アメリカのための「安保」

このアジア市場をアメリカの手に収めるには、アジア、特に日本にアメリカ進駐軍をとどめなければならないとする発想は、最近(平成7年2月)、国防省次官のジョセフ・ナイ(Joseph Nye, Jr・現ハーバード大学ケネディ・スクール学長)が書いた『東アジアおよび太平洋地域におけるアメリカの国防政策』(United States Security Strategy for the East Asia-Pacific Region)に明記してある。


それゆえ、アメリカにとって「安保」は、日本をアメリカ側に釘付けにしておくために絶対に必要なのだ。


だが、そうハッキリと言えないので、アメリカは、日本国内に完全武装された4万5000人のアメリカ兵は「北朝鮮の軍事的脅威に対応するため」と、日本側の恐怖をあおっている。




西鋭夫著『富国弱民ニッポン』
第4章 富国日本の現状−13