米国追従で良いのか

私はなぜ、これほどきついことを母国日本に対して言うのか。経済大国日本が独立国としての姿勢を示さず、いつまでもアメリカの属国のように振る舞うからだ。


密接な日米関係が必要でない、と言っているのではない。ロシア、中国と手を握れ、と言っているのでもない。ロシアと中国の窒息しそうな政治文化の魅力のなさは、一目瞭然である。かといって、ロシアと中国を敵視することもない。


ただ、現在、アメリカが中国に対して夢心地で気を許しているようなことは、日本としては十分気をつけておいたほうがよい、と私は思う。


日米関係の「質」

私が問題にするのは、日米関係の「質」の問題である。終戦直後の親分・子分の関係は仕方のないことであったろうが、今や、そのような関係は時代錯誤どころか、日本の将来にとって危険極まりないものとなるからだ。日本がアメリカの言うとおりに動くのは、日本にとってはもちろんのこと、アメリカにとっても良くない。


外交面において、「日本外交」がはっきりとした形で見られないため、そして、過去50年間、「アメリカ」にべったりのため、世界各国から、日本は「アメリカの言いなり」と見られ、「独立心も根性もない国」としてバカにされているのだ。


今の日本はお金持ちだから、どうにか世界の大国の仲間に入れてもらえているのだろうが、はっきり言うと、戦後50年間、なめられっぱなしなのだ。


地図を見よ

日本はアメリカの世界制覇がいつまで続くと思っているのだろうか。地図をよく見るといい。日本の四面は海。逃げ隠れはできない。四面楚歌ではないか。日本は、万が一、攻撃された場合、アメリカが援助に来てくれるとでも思っているのだろうか。来てくれないかもしれないのだ。

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今、アメリカと手をつなぎ、経済開発のハネムーンを楽しんでいる中国が、もし、日本に脅しをかけてきたら、日本はどうするつもりなのか。


好戦的でかつ食糧難で深刻な事態に陥っている北朝鮮が無防備な日本を恐喝したら、日本は強いアメリカ軍に大枚を積んで助けに来てもらうつもりなのか。




西鋭夫著『富国弱民ニッポン』
第4章 富国日本の現状−23