政策ブレーン


トランプ陣営の弱さを一つ挙げるとすれば、それは彼の取り巻きたち、つまり政策ブレーンです。

共和党には優秀で経験のあるブレーンが大勢いらっしゃいます。しかしトランプ氏は、周りからのアドバイスはおろか、政府関係者たちや学者たちの言うこともほとんど聞かない。基本的に外部者は信用しない。仮に雇い入れても、自分と異なる主張をする者はすぐに首を切ります。

唯一、アドバイスを聞くとしたら、自分の子供たちからです。賢い息子二人と長女のイヴァンカです。イヴァンカはビジネスでも有名。最近のトランプ氏は、ツイッターばかりしていますが、三人からは「お父さん、そんなことはやめなさい」と言われているのではないか、と想像しています。


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トランプ氏に代わる人物はいるのか


仮にトランプ氏の支持率が大幅に下がった場合、共和党には彼の代わりになる人物はいるのでしょうか。

私の中では現在(2016年2月)、2人候補者がいます。一人は、テキサス州のクルーズ氏、もう一人はフロリダ州のルビオン氏です。2人とも上院議員です。クルーズ氏は討論がお上手で、プリンストン大にてディベート・ソサエティのチェアマンを務めた。ただし、人間的には硬く、柔軟性に乏しい。その一方で、ルビオン氏は人当たりも良く、柔軟性もありますが、演説となると同じセリフばっかり並べて話している。それで、ルビオ・ロボットと言われています。


内部抗争と金


トランプ氏は現在のところ共和党の筆頭候補者ですが、候補者という点では上にあげた二人の他、まだまだいらっしゃいます。一方の民主党は、ヒラリー氏とサンダース氏だけですから、どちらかに決まれば問題ないはず。共和党の場合は競合者が多いので、内輪揉めを上手く解決しないといけない。

共和党のさらなる問題はお金です。アメリカの選挙ほど金のかかるところはない。クリントンは金持ちですが、サンダースも独自に寄付を集めている。

共和党はどうするか。資金面ではトランプ一強と言えるかもしれませんが、選挙戦を効果的に戦い抜くためには、莫大な資金力が必要です。これをどう解決していくかが、共和党に問われていると言えるでしょう。




西鋭夫のフーヴァーレポート

2016年2月上旬号「大統領選挙と人種差別」−8