オバマ・レガシー


オバマ大統領が2016年5月27日に広島を訪問します。ホワイトハウスはオバマ政権が続けてきた「核兵器のない平和で安全な世界を追求する取り組み」を強調するため、と声明を出しております。今回のオバマ大統領の広島訪問は、現職のアメリカ大統領としては初めての出来事です。

しかし、なぜ今なのでしょうか。オバマさんは、おそらくこの8年間で何もできていないことをご自身でよくご存知なのでしょう。だから、現職の大統領として、初めて広島を訪問するのではないか。

すなわち、広島訪問は日本のためでもありませんし、ましてや世界のためでもありません。自分のために来るわけです。

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ノーベル平和賞


オバマさんの頭には、8年前のノーベル平和賞があることは間違いない。彼は「核兵器のない世界を創ろう」と言っただけで平和賞をもらいました。実際には何もしていないにもかかわらず、受賞したわけです。

あの時、アメリカ人たちは大きくなショックを受けました。私もとても残念な気持ちでした。オバマさん自身もおそらく恥ずかしかったのか、その後、この話題はほとんど上がりませんでした。オバマさんがノーベル平和賞をもらったことを知らないアメリカ人も大勢いると思います。


米国民の関心


オバマさんの広島行きについて、日本では大盛り上がりです。しかし米国の世論は今、オバマ大統領が広島に行こうが、長崎に行こうが、北朝鮮に行こうが興味がありません。現在のもっとも大きな関心事は、次期大統領選でトランプが勝つか、ヒラリーが勝つかです。次に、アメリカの経済で、これが回復するかどうかじっくりと現状を分析しているところです。

ただ、米国民が一番心配しているのは、オバマ大統領が広島に行って、謝るのではないか、ということです。これを一番心配しております。

アメリカは世界最大の軍隊を有しております。退役軍人たちもまだ大勢生きておられます。第二次世界大戦に参戦した人たちも、おそらく90歳前後で生きておられます。その人たちは、原爆で勝ったと教えられていますし、また自分もそう信じているでしょう。戦友を失った方も大勢いる。そんな中、現職の大統領が広島へ行って謝罪するのは、断じて許すことはできないでしょう。




西鋭夫のフーヴァーレポート

2016年5月下旬号「オバマ大統領による広島訪問」-1